図を利用して考作を助けるための方法を探究するところです。
今は、「
私が日頃使って効果を得ている考作のための方法です。
文字を書き込んだ何枚かの札を、互いに近くに寄せたり、遠ざけたりしながら考える方法です。
名前を日本語にしたかったので、「札寄せ法」と名づけました。
私がどのようにやっているかを説明します。->札寄せ法
マインドマップはトニー・ブザンが1970年代に発表した方法で新版ザ・マインドマップによると、「思考全般に使えるツールで、考えていることを視覚化して図で表す。」ということです。つまり図考の方法の一つだと思います。
私はマインドマップを利用した経験がほとんどないので、マインドマップの詳細を紹介できませんが、概要というレベルで、札寄せ法との違いを紹介します。->札寄せ法とマインドマップ
どちらのソフトウェアも、札寄せ法や、その他のさまざまな用途に支援ツールとして使えます。
しかし、それぞれ使うためのパソコンの条件が違います。
ここでは、どんなパソコンで使えるのかを説明し、また、両方とも使えるパソコンであれば、目的によってどのように使い分ければいいのかについても説明します。->札寄せ用具とふだメモ
ウィンドウズ版のエクセルが入ったパソコンで使えます。ふだメモ
無料でダウンロードできます。->札寄せ用具
ウィンドウズ版のエクセルが無くても、Javaが入ったパソコンならウィンドウズPC、MacPC、リナックスPCなどで使用できます。札寄せ法と札寄せ用具の利用例
無料でダウンロードできます。->ふだメモ
JavaはOracle Corporationおよびその関連企業の登録商標です。
札寄せ法や札寄せ用具を使った例を紹介します。->札寄せ法と札寄せ用具の利用例
「
札 寄せ法」とは、言葉を書き込んだ札を寄せたり遠ざけたりしながら考える方法です。言葉を書き込んだ紙切れやラベルなどを並べ替えて考える方法は、昔から色々と紹介されており、梅棹忠夫さんの「こざね法」や川喜田二郎さんの「KJ法」、中山正和さんの「NM法」、その他様々な技法でも提案されていますが、それぞれ使用目的や手順が違っています。
「札寄せ法」は、それらの方法にはとらわれずに私が実際に行っているやり方です。
札寄せ法をやっていると、「KJ法ですね」と声を掛けられることがあります。
しかし、札寄せ法はKJ法とは別物です。違いについてはKJ法と札寄せ法の違いをご覧ください。札寄せ法は、色々な情報を言葉で書き表して、それらを並べ替えることで視覚も利用して思考を助けます。色々な情報とは、自分が見たり聞いたり調べたことや、感じたこと思いついたことです。
頭の中の動きを、頭の外の札で操作するのではなく、頭の中の動きを助けるために、札を動かすことによって頭の外から内に刺激を与える方法です。個人用の札寄せ法では、この刺激によって、札を動かしている最中や、札寄せ法を終えて別のことをしているときに、頭に問題の解決策が浮かんだり、分からなかったことが理解できたりすることがよくあります。
残念ながら、札寄せ法を終えると同時に、頭に自動的に解決策が浮かんだり理解できているということは、あまりありません。札寄せ法をやれば、いつも解決するというわけではないのですが、札寄せ法を別の観点でやったり、翌日にまたやってみるなど何回か繰り返していると、それによって頭の中にある知識や経験の記憶同士のつながりが少しずつ変化するので、いい考えが浮かぶことがあります。
二つの用途 個人用 ・頭の整理
・気づきやすく会議用 ・発言の促進
・議論集約の促進札寄せ法を、おおまかに分けると2通りの目的で使っています。
ひとつは自分の考えを整理したり、集めた情報から何かを思いつき易くする、あるいは何かに気づきやすくするためであり、個人用として使います。
もう一つは会議などの話し合いで、互いの意見を分かり易くするためです。札としてポストイットや紙切れを使うこともできますが、「札寄せ用具」と 「ふだメモ」という2つのソフトウェアを作ったので、最近はそのどちらかを使って札寄せをしています。
私は色々な場面で考作をしますが、頭の中だけで考えていると、同じことが何度も頭に浮かんできて先に進めなくなったり、せっかく思いついたことを忘れてしまったり、何も思いつかなかったり、あるいは自分の考えがなかなかまとまらないことがあります。
そんなときに、札寄せをすると活路が見えてくることがあります。
情報や考えを
言葉で書き出す⇒ 札を一面に
並べて見る⇒ 札を動かして
並べ替える⇒ 何かを思いついたり
考えがまとまったりする札寄せ法の大まかな手順は次の通りです。
(1)今回の札寄せの目的を書き出す
今なぜ札寄せをするのか、頭の中にあるその目的は漠然としていて言葉になっていない場合もあります。それを言葉で表現して書き出すことによって、曖昧な部分が整理され、そして強く意識することになります。
(1)今回の札寄せの
目的を書き出す↓ (2)札化
集めた情報などを
札に書き込む↓ (3)札寄せ
a.札を並べ替える
b.札寄せ中に気づいた
ことを札に記入する
c.集まった集団を枠で囲み
名前をつける
d.ひとつの集団を一枚の
札の様に扱う↓ (4)統合化
7枚くらいになったら、
札同士の関係から
全体像を読み取る(2)札化
自分が見たり聞いたり調べたことや、感じたこと思いついたことについて、一つの事柄を一枚の札に記入します。基本的には主語と述語、そしてそこに条件があるならその条件も同じ札に書きます。
たとえば、次のような文があったとします。「札寄せ法をやれば、いつも解決するというわけではないのですが、別の観点でやったり、翌日にまたやってみるなど何回か繰り返していると、いい考えが浮かぶことがあります。」。この文を札寄せ法の情報として札に書く場合は、次のように4枚の札に分けて書くことになります。
1枚目「札寄せ法をやれば、いつも解決するというわけではない」
2枚目「札寄せ法をやって解決しない時は、別の観点で札寄せ法をやると良い考えが浮かぶことがある」
3枚目「札寄せ法をやって解決しない時は、翌日にまたやってみると、良い考えが浮かぶことがある」
4枚目「札寄せ法をやって解決しない時は、何回か繰り返していると、良い考えが浮かぶことがある」(3)札寄せ
a.札を並べ替える
全ての情報を札に書き出したら、平面上に札を並べます。この時は、特にきれいに並べる必要はありませんが、書いた文字が読めるようにします。
次に全ての札を一通り読んでみて、それらの札をどう並べれば納得のいく、あるいは気持ちのいい配置になるかを考えてみます。こう並べたら良いかもしれないという思いが表れたら、先ずはその思いの通りに、札を並べてみます。札を動かしている途中で、これではうまくいきそうもないと思えば、方針を切り替えて、別の並べ方にして見ます。
それによって頭の中が変化します。なぜなら札を動かしている最中に、札の内容を読み取ったり、別の札と並んだ状態を眺めたりするからです。こういった刺激が良い案を誘発することがあります。この場合は、そのときの札の並び具合と、思いついた案とは直接は関係がないように思えることもあります。もし札を並べたときの全体像を納得のいく、あるいは気持ちのいい配置などのように事前に想像できないなら、全体像は考えずに、個々の札同士の相互関係で並べてみます。
この様に、全体像のことはしばらく忘れて、部分的に個々の札同士の関係だけで、札を並べてみると、その結果現れる全体像が重要なヒントになることもあります。札を並べ替えるときに、どのような観点の相互関係で並べるかは、色々あります。こんな分類ができるかもしれないと思うなら、その通りに分類してみます。そのような札寄せをしているときに、その並べ方で良かったと感じたり、並べ方に違和感を感じたりすることがあります。そのように良いと思ったり、違和感を感じることが、頭を刺激することになります。このように既に考えがあるなら、それを札で表してみることによって、頭の中を刺激するのが、札寄せ法の第一歩です。
自分があらかじめ抱いていた並べ方を一通り試した後は、札同士を近づける観点を決めて並べ替えてみると効果があることもあります。
よく使うのは、次のようなものです。
1)何について書かれているか
例えば機械について書かれている札を一か所に集め、人について書かれている札を別の場所に集めるというように、分類の枠を決める方法です。
全ての札を見渡していると、「機械と人に分かれそうだな」などと何となく分類項目を一つ二つ思いつくことがあります。とりあえずその項目で分類している内に、「場所についての札も多いな」などと更に別の項目を思いついたり、分類した幾つかの札をまた分類したりして、徐々に札を分類する方法です。
この方法では、いくつかの分類枠が決まってしまうと、その枠に札を振り分けることに意識が行き、札の言葉を十分読み取ることがおろそかになりがちという欠点があります。
しかし、類似性で寄せる方法に比べて意外性は少ないけれど、速く分類できるので、この方法で目的を達成できるなら、その方が良いと思っています。2)時間の順序
例えば、実施する時間や、発生した順番で札を並べる方法です。
時間的な要素を意識せずに考えていた時は、これをやると意外なことに気づくこともあります。3)説明できる類似性
分類するというよりも似ていると思う札同士を、それらが何故似ているかを言葉に表して確認しながら近くに配置します。
1)のように表面的な共通点で分類枠を決めてしまうのではなく、機能の類似のような見えにくい類似性に着目して寄せるので意外なことに気づくこともあります。
説明できる類似性で寄せるので、何人かで話し合いながらできます。4)説明できない類似性
何となく近いと思う札同士を近くに置く方法です。3)と似ているのですが、なぜ近いと思うのかをあえて考えずに、感覚的に寄せてしまいます。札寄せ法は、やっている間に答えが思い浮かべば、そこでやめますが、それまでの段階で答えが思い浮かばないときは、以上のように札の並べ方を変えてみます。
集まった集団に名前を付ける段階で、集まっている理由を考えて、その理由がわかるように名前を付けます。
札同士を寄せるときに理由を説明できないので、他の人と相談しながら進めることはできません。
そのため一人でやる時にしか使っていません。
しかし自分で気づいていない心の奥にある情報も使っているはずだという事で、よく使います。b.札寄せ中に気づいたことを札に記入する
この一連の手順を行っている最中に答えにつながることに気づくことがあります。
気づいたアイデアや気づきを忘れてしまわないために必ず札に記入して、他の札と同じように扱います。c.集まった集団を枠で囲み名前をつける
あーだこうだと札を動かしていると、札の集団ができてきます。この集団を枠で囲って、一つの集団として妥当か確認します。しっくりこなければ、集団を再編成します。
できた集団には名前をつけるのですが、集団も一枚の札のように扱って札寄せを続けるので、集団の名前は他の札と同じ表現方法にします。d.ひとつの集団を一枚の札の様に扱う
集団が出来ても、集団の名前を一枚の札とみなして、札寄せを続けます。
この時は集団内の一枚一枚の札に書かれている言葉は無視します。
札寄せを続けていると、集団と集団からなる集団や、集団と札からなる集団を作ることがあります。
これも一つの集団として名前を付けます。集団内に集団があっても良いという事です。
またそれとは逆に、どの集団にも入らない札も、あり得ます。(4)統合化
7枚くらいになったら、札同士の関係を読み取って、文章にします。
一番外側の集団を一つの集団と考えれば、何重にも集団を作ることで、札寄せに使う札と集団の数が減ってきます。
それは沢山あった札の内容が、少ない数の言葉に集約できたことになります。
認知心理学では作業記憶のマジックナンバー7と言って、人間は7個くらいの事であれば、同時に覚えていられるのだそうです。したがって札と集団が7枚くらいになったら終了して、そこから全体像を読み取るようにしています。以上で札寄せ法の一連の手順を終えたことになります。
なお個人用の場合は、結果が残るのは頭の中であって、札寄せをした図に結果が現れるわけではありません。
一連の手順の中のどこかをやっている時に、「別の観点で並べた方が良さそうだ」という思いが浮かぶことがあります。
この思いがそれほど強いものでなければ、そのまま最後まで続けて行い、その時に求めるような考えが浮かんでいなければ、別の観点で「(3)a.札を並べ替える」からやって見ます。
もし手順の最中に浮かんだ「別の観点で並べた方が良さそうだ」という思いが強ければ、その手順を打ち切って、別の観点で「(3)a.札を並べ替える」からやって見ます。
一連の手順の中のどこかをやっている時に、「別の観点で並べた方が良さそうだ」という思いが浮かばなかったけれども、最後まで、そこで求めるような考えが浮かばなければ、観点を変えて「(3)a.札を並べ替える」ところからやってみます。
続けてやる場合もあれば、一旦別のことをしてからやることもあります。日を改めてということもあります。このように札寄せ法を繰り返していると、札を動かしている最中や、札寄せ法を終えて別のことをしているときに、頭に問題の解決策が浮かんだり、分からなかったことが理解できたりすることがよくあります。
残念ながら、札寄せ法を終えると同時に、頭に自動的に解決策が浮かんだり理解できているということは、あまりありません。札寄せ法が思いつきや気づきを促進する理由は、
頭の中の色々な情報や考えを「言葉で書き出す」こと、それらを一面に並べるので絵や図の様に「視覚も利用して脳を刺激する」ということ、そして、それらの札を動かして並べ替えるという「動的な刺激を脳に与える」という三つの要素が大きく影響していると考えています。これらに対応する考式は、「思いついた事は書き出す」「図や絵で分かりやすくする」「焦点を絞って考える」「考える視点を変えてみる」「複雑な情報を分類してみる」「手を使って情報を動かす」です。
会議での発言を札に書き留めて、各発言同士の関連がわかるように札を並べながら会議を進める方法です。
会議で札寄せ法を使うと、互いの意見が分かり易くなる理由は、
発言を書出すことによって発言を全員が「同じ言葉で共有する」ということが挙げられます。これはホワイトボードなどに発言を書出すことと同じ効果です。
札寄せ法の場合は更に、発言を記入した札の位置を他の発言との兼ね合いで動かすことによって、「複数の発言の関係を全員で共有できる」という点が大きく影響していると考えています。
発言を同じ
言葉で共有する⇒ 発言間の関係を
札の位置関係で共有
(1)会議の「テーマ」を
真ん中に記入する↓ (2)発言を札に書き込む ↓ (3)決めた観点で近い
札を近くに異なる
札を遠くに置く↓ (4)集まった集団を線で囲み
名前をつける↓ (5)ひとつの集団を
一枚の札の様に扱って
会議を続ける↓ (6)会議が終了したら、
札同士の関係を
読み取って、
共通認識として
全体の表題を書き出す会議で発言を促進したり、議論の集約を促進するために札寄せをする手順の概略を図に示しました。
会議では、全員に見えるように画面に映して、各出席者の認識の違いを話し合いで修正しながら文言と札の配置を決めていくことがポイントです。
これにより、視点の統一と認識の統一が容易になります。私はパソコンの画面をプロジェクターで映していますが、大きな模造紙に札を貼り付ける方法でも同じことです。
(1)会議の「テーマ」を真ん中に書き出す
明記することで何について議論しているのかの共通認識を持つことが出来ます。(2)発言を札に記入する
会議が始まったら参加者の発言を要約して札に記入し、テーマの周りに置きます。
なお札寄せ用具を使う場合は、次々に出る発言を一旦エクセルシートに一覧表の形で記入して、発言が一段落したら、一括して札に書き出すこともできます。(3)決めた観点で札を配置する
最初の札は、どこに置いても構いません。2番目以降は、既に置かれている札との内容の近さを考慮して置きます。
札寄せをする観点は、例えば、時系列、因果関係、共通性、類似性などです。(4)集団を囲み、名前をつける
発言が一段落したら全体を見渡して、札が集団のように集まっている場合は、その集団全体を線で囲みます。
その集団全体として何を表しているのかを話し合って表題をつけます。この表題によって札同士が集まった理由を皆で再確認できます。
複数の集団が、大きな集団として考えられるときは、元の集団を解消せずに、札や集団が含まれた複合集団として扱います。(5)ひとつの集団は一枚の札の様に扱って、札や集団同士の配置を決める
(6)共通認識の書き出し
会議が終了したら、画面に現されている全体像を皆で読み取って共通認識として全体の表題を画面に記入します。(7)会議用の札寄せをやって得られる事
情報交換や議論を行う会議で、発言の促進と議論集約の促進をすることができます。
会議では、参加者の発言を表示しないで議論を進めたり、表示しても箇条書きで書かれていると、それぞれの発言同士の関連を把握しにくいことがあります。
札寄せ法では、発言同士の関連を札の配置で表現するので、個別の発言だけでなく議論の全体像を視覚的に把握しやすくなります。また札の配置を決めるために札に書かれている内容を理解しなければならないので、参加者が必然的にアイデアやデータの意味をよく吟味することになります。
このため、発言に対する誤解が減って、誤解による無駄な論争を避けることができ、新しい意見が出やすくなります。札を動かすときは、「○○さんの発言」というよりは、「札に書かれている内容」で動かすという感覚になるので、発言者の地位の上下関係などを切り離して、個々の発言を平等に扱いやすくなります。
札の配置を決める観点を変更して、札を並べ替えると新たな発見をすることがあります。
発言した時点では、他の参加者から賛同を得られない発言も、いろいろな発言が増えてきて発言間の関連が見えてくると評価が変わり、脚光を浴びる発言もあります。
KJ法では「データをして語らしめる」と言う川喜田先生の有名な言葉が、やり方の本質を表しています。一方、札寄せ法は「とりあえず動かしたいように札を動かしてみる」方法です。
私の解釈では、KJ法はラベルに書かれているデータの本質を十分に吟味して、「近づきたがっているラベル同士」を近づけるというやり方をします。
これに対して、札寄せ法は先ず動かしてみて、その結果をヒントとして考えを進める。動かす観点は、「同じような内容」の札同士を近づけるでもいいし、「時間的に近い」札を近づけるでも構いません。「こんな理由で似ている」というのでもいいし、「特に理由はないけど何となく似ている」というのでもかましません。ともかくこう動かしたいと思ったら、動かしてみるのが基本です。動かしてみた結果、何も思いつかなければ、別の観点で動かしてみるということを繰り返します。
KJ法ではラベルを動かして最終的に出来上がった図(A型図解)を作品と呼んで大切にしますが、個人用の札寄せ法では、札寄せの結果できた図は、ただのメモにすぎません。図が成果ではなく、頭に浮かんだ思いや考えが成果だと考えているからです。
以下にKJ法と札寄せ法を、もう少し詳しく比較します。
「札寄せ法」は、片平が独自に行っている図的思考を手順化して公開したものであり、データを記入した札を色々と並べ替えてみることによって、何らかの気づきを得ようとするものです。
「札寄せ法」と同じようにラベルや紙切れを並べ替えて思考する図的思考法は、以前から様々な方法が普及しています。
「KJ法」は、1960年代から普及している有名な方法です。ここでは、「KJ法」と比較することにより、「札寄せ法」の特徴を明確にします。まず「KJ法」について概観し、次に「KJ法」と「札寄せ法」を比較します。
なお「KJ法」に関しては、川喜田二郎著「KJ法 -混沌をして語らしめる」から得た知識を基に考察しました。「札寄せ法」は、紙などの札を使って行うこともできますが、ここではパソコン上で「札寄せ用具」または「ふだメモ」を利用して行うことを前提としました。
1.「KJ法」を概観する1.1 狭義のKJ法概要KJ法は、川喜田二郎氏が開発した問題解決のための方法であり、その基本的な方針は、以下のようなものです。
問題に直面したときに、それを過去の経験や法則に当てはめて問題を理解しようとするのではなく、集めた個々のデータ同士の本質的な類似性に着目してデータ間の関係を図解し、図解から読み取った内容を叙述することによって問題を理解する。このことを「データをして語らしめる」と表現しています。広い意味でのKJ法は単一の方法ではなく、様々な方法が含まれており、それらの諸方法はデータをして語らしめるために工夫されたものです。
狭い意味でKJ法という場合は、あらかじめ集めた定性的な情報を統合化して何らかの理解を得るために工夫された手順を指し、これを狭義のKJ法と言うこともあります。また広い意味でKJ法という場合は、狭義のKJ法に加えて情報を集めるための方法も含めたものを指し、広義のKJ法と言うこともあります。
広義のKJ法の中には、狭義のKJ法に似た手順の「探検ネット」という方法も含まれています。問題解決をするために、広義のKJ法を1回適用することを1ラウンドと言い、これに対して、問題解決を、問題提起ラウンドや状況把握ラウンドなど複数の段階に分けて複数ラウンドのKJ法を適用する累積KJ法も紹介されています。
問題解決を何ラウンドで行うべきかは、その問題解決の重要性と問題解決に使える時間によって決めることになります。「KJ法 -混沌をして語らしめる」によると、重要な事柄で時間的に半年から1年の余裕があれば、6ラウンド累積KJ法を使い、1から2週間であれば1または2ラウンド累積KJ法、そして2~3時間であれば探検ネットを使うのが良いとしています。
また、どんなに複雑、難解で、重要な事柄であっても、時間的余裕が5分しかないなら即断するしかないし、逆にいくら時間的な余裕があっても、重要でない事柄は即断で良いとしています。そして実績の一例として、1981年から1986年の5年間では、1003枚の作品を作製し、そのうち6ラウンド累積KJ法は0.8%、2ラウンド累積KJ法と1ラウンドのみのKJ法は12.1%、探検ネットによるものは87.1%であったとされています。
以下に狭義のKJ法と探検ネットの手順について概観します。
1.2 探検ネット川喜田二郎著「発想法」および「続・発想法」では、KJ法という名称は、この「狭義のKJ法」を指していました。そして「ラベル」は「紙きれ」と称していました。
狭義のKJ法は、「ラベルづくり」→「グループ編成(ラベル拡げ、ラベル集め、表札づくり)」→「A型図解化(空間配置、図解化)」→「叙述化」となっています。
(1) ラベルづくり
解決しようとしている問題に関連する事柄や、何となく気になる事柄も含めて集めたデータから、ひとつの事柄を一枚のラベルに短い文章で記入する。
幾つもの事柄があるなら、それぞれを一枚一枚別のラベルに記入する。 つくられるラベルは、10枚程度のこともあれば、数百枚以上になることもある。
(2) グループ編成(ラベル拡げ、ラベル集め、表札づくり)
ラベルを一面に拡げ、それぞれのラベルが訴える内容の本質を感じ取り、近い内容を持つラベル2~3枚を集めてひとつのグループとする。
別の内容のグループが出来るなら、それぞれ別のグループとして集める。
各グループごとに集まった複数のラベルが、そのグループ全体としてどんな内容を持っているのかを表札として書出し、集まったラベルを表札の下に隠して全体を束ねる。
以降このグループは、その内容を表札で代表したことになり、1枚のラベルと同等に扱う。更にラベルあるいは表札に代表されるグループが、集まってグループになると感じるなら、それを一つのグループとして統合し表札をつくる。
その結果、沢山のラベルがグループとして統合され、全体としては何枚かの表札と、どのグループにも入らなかった単独のラベルに集約されることになる。
全体としてラベルと表札が10枚以下となり、これ以上のグループ化は出来ないと感じたときに、グループ編成を終了する。
グループ編成は、全体像を意識して行ってはならない。すなわち拡げられたラベルが、全体としてどのようにまとまると良いのかという憶測や仮説、あるいは今までに経験した例と同じようにまとめようなどという意識のもとでグループ編成をしてはならず、あくまでも訴えている内容が近いラベルあるいはグループを集めて一つのグループとしてまとめる必要がある。
(3) A型図解化(空間配置、図解化)
グループ編成によって、その数が10以下となったラベルと表札が訴えている内容の本質をくみ取って、それぞれの間の相互関係を表すように一段目の空間配置として配置を決める。
この段階で初めて、集めたデータから読み取れる全体像の大筋を意識することになる。
次に、グループの束を一段階分解して、出てきたラベルや表札の空間配置をグループの中で行う。
この作業を次々に行い、二段目、三段目と全てのグループを分解して全てのラベルを空間配置する。
空間配置が終了した後に、次のように図解化を行う。
まず表札に代表されている各グループをそれぞれ線で囲む。
次に関連性の強いラベルやグループ同士を線でつなぎ、その関係の意味を簡単な言葉やマークで書き表す。
最後に、主要なグループが訴えている事を、感性や直観的理解に訴えるようなシンボル化した簡単な言葉で表現して書き添える。(4) 叙述化
図解化してわかったことを、文章化または口頭発表する。
この意義は、A型図解化で「空間的構造的に捉えたことを、時系列的な論理のつながりとしても捉える」こととしている。
KJ法では、ラベルづくりから一段目の空間配置までの間は、ラベル全体が意味する全体像を考えてはいけないという鉄則があります。これによって、固定観念や思い込みを排除し客観的な理解を得る仕組みになっています。
しかし、全体像を考えないためには訓練が必要であり、これが正しいKJ法を行う難しさにもなっていると思います。またグループ編成では、近い内容を持つラベル2~3枚を集めてひとつのグループとし、グループ全体としてどんな内容を持っているのかを表札に書出して、集まったラベルを表札の下に隠してしまいます。
この手順によってグループの内容を全て表す文を表札に書込む必要が生じるので、各ラベルに書かれた意味を十分に咀嚼して理解することになるのだと思います。
しかし、ラベル2~3枚に対してそれぞれ表札をつくる作業の量は多く、KJ法を行うには多大な時間かかることになるのだと思います。2.「札寄せ法」探検ネットは、一見、狭義のKJ法に似た手順となっています。
その手順は、「ラベルづくり」→「ネットづくり(ラベル集め、空間配置)」→「統合図解化(図解化、表札づくり)」→「叙述化」です。
探検ネットでは、狭義のKJ法の「グループ編成」が「ネットづくり」に変わり、「A型図解化」が「統合図解化」に変わっています。そして探検ネットは用途によって、「探検型花火」、「統合型花火」、「考える花火」の3種類があります。
「探検型花火」は、多種多角的情報を沢山集めるために使われる方法であり、集めた情報はKJ法のデータとして使われます。
この方法は、既に集めたデータをラベル化し、それらを空間配置する過程で、不足した領域のデータの発見や発想を促します。これにより多種多角的なデータを追加することが出来きます。「統合型花火」は、集めたデータから全体像を読み取るために使われます。
狭義のKJ法と同じ目的ですが、狭義のKJ法が「本人の持っている見方を乗り越え、新しい考え、本質的見方が生まれる」のに対して、統合型花火は「本人の持っている見方の範囲でまとまる」簡易的なまとめという位置づけとされています。
必要な時間は、40~50枚のラベルなら狭義のKJ法では10時間前後かかるところを、統合型花火では2~3時間でまとまるとされています。「考える花火」は、様々な問題に一定の結論を得るために使われる方法です。
問題の状況を確認し、何について考えるのかを明確に設定してから、思いつく事を次々にラベルに書いて、書くたびに他のラベルとの関係を考慮して配置します。ラベルを出し尽くしたら、統合図解化を行い全体像を読み取って結論を得る方法です。以下に統合型花火の手順を示します。
(1) ラベルづくり
狭義のKJ法のラベルづくりと同じように、解決しようとしている問題に関連する事柄や、何となく気になる事柄も含めて集めたデータから、ひとつの事柄を一枚のラベルに短い文章で記入する。
(2) ネットづくり(ラベル集め、空間配置)
ラベルを一枚取り出して、用紙上に配置する。次に二枚目を取り出して、一枚目の内容の本質的が近ければ一枚目の近くに置く、内容が異なれば遠くに置く。
特に二枚の関係が強ければ、ゼムクリップを二枚の間に置いて強調する。
三枚目以降の全てのラベルについて、同様に配置する。
以上の様にラベル集めをしつつ空間配置をする。
このときラベルの配置は、理屈ではなく、感覚的に快い位置に置くのであって、自分が決めた枠組みにそって配置してはいけない。
(3) 統合図解化(図解化、表札づくり)
ラベルを用紙に貼り付け、ゼムクリップが置かれた個所に関係線を書込む。
次にラベルが二枚~三枚(多くても五枚以下)集まってブロックになりそうなところを、線で囲み、狭義のKJ法の表札と同じように文言を考えて、線に沿って書込む。
線で囲んだブロックは一枚のラベルと同等でその内容は表札で代表されているとして、更に大きくまとまるブロックがあれば、それらを線で囲み表札を書込む。
(4) 叙述化
狭義のKJ法と同様に叙述化を行う。
統合型花火では、表札の下にグループのラベルを隠しません。したがって表札とラベルは同時に見ることができるので、表札に書込む内容は、狭義のKJ法ほど厳密に全てを表す内容ではなくてよいことになります。
狭義のKJ法ほど表札の表現を熟考しないため、ラベルに書かれた内容を理解することに関しては、狭義のKJ法に比べると浅いものとなると思います。
また、ラベル集めと同時に空間配置を行うこともあり、狭義のKJ法と比べて作業にかかる時間はかなり軽減されています。
しかしラベル集めと空間配置が分離されていないために、ラベル集めの際にラベル同士の相互関係や全体像に関する考えを排除する点に関しては、狭義のKJ法と比べると弱いものになっていると思います。広義のKJ法では、狭義のKJ法と統合型花火を適宜使い分けることで、用途に合わせた幅広い運用が出来るようになっているものと思います。
3.KJ法と札寄せ法の対比「札寄せ法」は、集めた情報をKJ法のラベルづくりと同じ方法で札に書込んで一面に並べます。
ただし全体像について自分の考えや仮説を思いつくなら、それを札の配置で表現してみることから始めます。すなわち仮説検証型の手順から始める方法です。考えや仮説が複数あるなら、それらを次々に札の配置で検証してみます。そして札寄せをしているときに思いついた考えや仮説も、同様に検証してみます。
その結果良い理解や考えを得られず、それ以上には考えや仮説を思いつかない時に、あらためて部分的な類似性に着目して札寄せをおこない、その結果から全体像を読み取ります。なお「札寄せ法」では、求めるような理解や気づきを得られたら、手順を最後まで終わらせる必要はなく、途中であっても札寄せ法の作業を打ち切って評価や試作などの次の段階に入ることもあります。
そのため札寄せをしてできた図を、他の人が見ても分かるように仕上げることは少ないのです。
もちろんその必要がある場合は、見る人を意識して見やすく分りやすい図に仕上げることも可能です。以下に「札寄せ法の手順」で紹介した手順を、KJ法と比較しながら簡単に示します。
(1) 目的の記述
札寄せをする目的を書き出す。
(2) 札化
集めた情報などから、一つの事柄を一枚の札に書き込み、エクセルのシートに並べる。
(3) 札寄せ
探検ネットの「ネットづくり」と「統合図解化」に相当する段階である。すなわち「ラベル集め」、「空間配置」、「図解化」、「表札づくり」に相当する要素を含んでいる。
先ず全ての札を一通り読んでみて、それらの札をどう並べれば納得のいく配置になるのか、あるいは気持ちのいい配置になるかを考えてみる。こう並べたら良いかもしれないという思いが表れたら、先ずはその思いの通りに、札を並べてみる。
札が集まって集団になる場合は、それを枠で囲みその集団が意味する概要を書き込む。ひとつの集団を一枚の札の様に扱って札寄せを続ける。
また特定の札や集団同士に強い関連性があると思う時は、それらを線で結ぶ。
これらは、札の並べ替えが完了してから行うのではなく、並べ替えている最中に適宜行う。札寄せ中に気づいたことを新しい札に記入して札寄せに加える。
札を動かしている途中で、これではうまくいきそうもないと思えば、方針を切り替えて、別の並べ方に変えて見る。
もし札を並べたときの全体像を納得のいく配置、あるいは気持ちのいい配置などを事前に想像できないなら、全体像は考えずに、個々の札同士の相互関係で並べてみる。
この様に、全体像のことはしばらく忘れて、部分的に個々の札同士の関係だけで、札を並べてみると、その結果現れる全体像が重要なヒントになることもある。
このヒントにより、納得のいく配置、あるいは気持ちのいい配置などを思いつけば、そのように札を並べ替えてみる。(4) 統合化
枠と単独の札の合計が7枚くらいになったら、札同士の関係から全体像を読み取る。読み取った内容を文章にしてみるとより明確になる場合もある。
このように札寄せ法は札を色々動かすことによって脳に刺激を与え、理解や発想を促進する方法です。
そのため、札に記入した内容をよく頭に入れ、それぞれの札や枠の位置を変えることによって視覚的な要素も加えて脳に刺激を与える手順になっています。4.札寄せ法の特徴ここまでにKJ法の中の二つの方法(狭義のKJ法、統合型花火)と札寄せ法の手順を概観しました。
これらの方法は、ひとつの事柄を書き込んだラベルまたは札を複数使って並べ替えながら考える点では同じですが、それぞれ相違点と共通点があります。
ここではこれらの共通点と相違点について検討します。
項目 KJ法 探検ネット 札寄せ法 手順の直接の目的 集めたデータの意味することを、データをして語らしめることによって理解する 集めたデータを見て自分が思いつくことを、色々な札の配置で表現してみて何らかの気づきを得る 技法を使う目的 集めたデータが全体として意味することを読み取って、問題提起や状況把握そして問題解決のアイデア発想を促す 何らかの気づきを得ることによって、自分の考えを一歩進める 手順の完了時点 決められた手順を最後まで実行する 気づきを得たら途中でも終了してもかまわない 図解の扱い A型図解と統合図解は作品であり、他人が見ても理解できる図になる 図はヒントを得るために実験をした残骸であり、他人が見たときに必ずしも理解できる図ではない 表札の扱い 表札の下にグループのラベルを隠す。
表札がグループの持つ内容を全て表している表札とグループのラベルを同時に見えるように配置するので、表札は概要を表し、グル―プ内の全ラベルでグループの持つ内容を表現してる 手順の分割 ラベル集め、表札づくり、空間配置、図解化はそれぞれ独立している ラベル集めと空間配置は同時に行い、その後に図解化、表札づくりを順次行う ラベル集め、空間配置、表札づくり、図解化に相当する手順を、札寄せの段階ですべて同時に行う (1) これらの方法によって考える目的
狭義のKJ法と統合型花火は集めたデータの意味することを、データをして語らしめることによって理解することが、これらの技法の直接的な目的です。
すなわち本質的な意味が似たデータはまとめて一枚の表札で代表して表現し、互いにまとめることが出来ないデータ同士については、その相互関係を表現すれば全体を表したことになります。このような図を完成させることによって、理解を促進しています。
これらの方法によって考える目的は、集めたデータが全体として意味することを読み取って、問題提起や状況把握そして問題解決のアイデア発想を促すことです。札寄せ法は、集めたデータを見て自分が思いつくことを色々な札の配置で表現してみて何らかの気づきを得ることが、技法の直接的な目的です。
すなわち様々な観点で並べ替えてみることによって脳を刺激し、何らかの気づきを得るのであり、必ずしも集めたデータの意味することを理解することが目的とはしていないのです。
この方法によって考える目的は、何らかの気づきを得ることによって、自分の考えを一歩進めることです。(2) 手順の完了時点
狭義のKJ法と統合型花火は決められた手順を最後まで実行する必要があります。
札寄せ法は気づきを得たら途中でも終了してもかまいません。
(3) 図解の扱い
狭義のKJ法と統合型花火ではA型図解と統合図解は作品であり、他人が見ても理解できる図となります。
札寄せ法での図はヒントを得るために実験をした残骸であり、他人が見たときに必ずしも理解できる図ではありません。
他人に伝えたい場合は、そのための図に書き直すか修正する必要があります。(4) 表札の扱い
狭義のKJ法は、グループ編成の時に、表札の下にグループのラベルを隠して、表札がグループの持つ内容を全て表現しています。
統合型花火と札寄せ法は表札とグループのラベルを同時に見えるように配置するので、表札は概要を表し、グル―プ内の全ラベルでグループの持つ内容を表現しています。
(5) 手順の分割
狭義のKJ法では手順の中で、ラベル集め、表札づくり、空間配置、図解化はそれぞれ独立しており、それぞれの段階では、そのことだけに集中して作業を行うように工夫されています。
例えば、ラベル集めの段階では、ラベルが訴える内容の本質を感じ取り、近い内容をグループとして集めることのみに集中するのであり、表札に書込む内容や、他のラベルやグループとの関連性については考えてはいけないのです。統合型花火ではラベル集めと空間配置は同時に行い、その後に図解化、表札づくりを順次行います。狭義のKJ法と比べて仮説防止の面では劣るが、時間的に早くデータを構造化できる手順となっています。
札寄せ法は仮説を思いつくなら、先ずその通りにデータを構造化してみようという方法であり、ラベル集め、空間配置、表札づくり、図解化に相当する手順を、札寄せの段階ですべて同時に行います。
いろいろやってみてもだめなら、全体像の仮説を立てずに部分的な類似性によってデータを構造化してみて全体像の仮説を立てることもします。5.「札寄せ用具」と「ふだメモ」の利用以上みてきたように、「札寄せ法」は、札あるいはラベルを並べた図を作って考えるという点では、KJ法と似た方法ですが、その特徴として以下の3点が挙げられます。
(1) 何らかの気づきを得るのが第一の目的であり、それによって考えを一歩進めることが出来る。
(2) 集めたデータから思いつくことや仮説を、札の配置とグループ化で表現してみることによって気づきを促進する。仮説を思いつかなければ、部分的な類似性によってデータを構造化してみて全体像の仮説を立て、それを札の配置とグループ化で表現してみることで気づきを促進する。
(3) 図解するのが目的ではなく、気づきを得るのが目的なので、気づきを得られた時点で図を完成させずに終了して良い。
図を他人に伝えるために使いたい場合は、加筆・修正して使うこともできる。「札寄せ用具」と「ふだメモ」は、札寄せ法をパソコンの画面で行うために開発した支援ソフトです。
しかし、以上見てきたようにKJ法の探検ネット(探検型花火、統合型花火、考える花火)は、扱うラベル数や、ラベルの操作が札寄せ法と似ているので、「札寄せ用具」あるいは「ふだメモ」の使用も有効であろうと考えます。
「札寄せ用具」も「ふだメモ」も、基本的な目的は同じです。
どちらも、文字を書きこんだ、いくつかの札を動かすことで、頭の中を整理したり、考えをまとめる作業をパソコンで、やりやすくすることが目的です。
これらの作業では、思い通りに「札」を効率良く操作できることが重要です。
「札」を操作するとは、「札を作る」、「札を動かす」、「札の色を変える」、「いくつかの札を枠で囲む」、「札や枠を線でつなぐ」などです。
「札寄せ用具」も「ふだメモ」も、思考を妨げず、思い通りに「札」を操作するためにワンクリックで行える操作は、必要最低限なものに限定し、ひと目で直観的に操作できるようにしました。
そうしてできた機能は、別の目的にも利用でます。
たとえば、単純にメモとしても使えるし、会議の板書代わりにも、新QC七つ道具の系統図法、連関図法、親和図法、PDPCの図の作成などにも利用できます。
考えるという行為は、何もないところから新たに考えるだけではなく、何らかの情報を元に考えることも多いと思います。
そこで、札にキーボードで文字を記入するだけでなく、Webに書かれた文章や、ワードなどで書かれた文章を簡単に「札」に変換できるようにしました。
「札寄せ用具」は、エクセル用のプログラムソフトであるVBAで作ったソフトウェアです。
ウィンドウズ版のエクセルが入ったパソコンで使えます。
エクセルシートの各セルに書かれた文章を札に変換でます。
このため、Webに書かれた文章や、ワードなどで書かれた文章を、エクセルシートのセルにコピーすれば、自分で文字を記入せずに札を作れます。
一方、「ふだメモ」は、プログラム言語のJavaで作ったソフトウェアです。
ウィンドウズ版のエクセルが無くても、Java(実行環境)が入ったパソコンならウィンドウズPC、MacPC、リナックスPCなどで使用できます。Javaは無料で入手できます。
テキストファイルを直接読込んで、札に変換できます。
このため、Webに書かれた文章や、ワードなどで書かれた文章を、テキストファイルとして保存すれば、自分で文字を記入せずに札を作れます。
思考した結果できた「札」とその並び順を、他のソフトウェアに容易に出力できる機能を充実させることも必要と考えました。
「札寄せ用具」を使用して作成する図は、通常のエクセルファイルとして保存するので、札寄せ用具を使用せずに、エクセルのみでも編集可能です。
エクセル、パワーポイント、ワードには共通した描画ツールがあります。そのため描画した図を相互にコピーで受け渡せ、それぞれのソフトで編集できるという便利さがあります。
また、札と枠に書きこんだ文字をすべてエクセルシートのセルにコピーしたり、テキストファイルに書きだすこともできます。
「ふだメモ」では、作成した図を保存するファイルは独自の形式なので、他のソフトウェアでは使用できません。
そのため、作成した図の画面に表示されている部分を画像ファイル(png形式)でも保存できるようにしました。
更に札と枠に書きこんだ文字をすべて、テキストファイルに書きだすこともできます。このとき、グループ化されている札枠は続けて書出します。
作った図を、発表用のパワーポイントやワード文書にコピーして、そこで編集するなら、「札寄せ用具」が便利です。
また、札と枠だけでなく、写真や図も札と同じように動かしたり線で結んだりできるのが便利に思うこともあります。
札を動かしながら考えた結果を、パワーポイントやワード文書にコピーして使うけれど、そこで編集する必要がない場合は「ふだメモ」も使えます。
あえて他人に伝える必要がない場合や、考える道具としての図とは別に、発表用には別の図を作るという場合は、「ふだメモ」の方が使いやすいと思います。
札と枠に書き込まれた文章をテキストファイルに書き出す際に、「札寄せ用具」では、単純に上にあるものから順に書き出しますが、「ふだメモ」では、グループ化されている札と枠の文章はまとめて書き出すからです。
札や枠を動かすことに関しては「ふだメモ」のほうが、札や枠でクリックする場所を気にせずに動かせるので、やりやすいと言うこともあります。
ここでJavaと呼んでいるのは、正確にはJavaの実行環境:JRE(Java Runtime Environment)のことです。 JavaVM(Virtual Machine)と呼ぶこともあります。
「ふだメモ」はJavaというプログラム言語で作ったソフトウェアです。
これを動かすためには、パソコンにJRE(Java Runtime Enviroment)がインストールされている必要があるのです。
Javaを使ったソフトは色々あり、そのため自分でJavaをパソコンに入れたという記憶が無くても、パソコンに既に入っている場合もあります。「ふだメモ」をダウンロードしたら、「Fudamemo***.jar」をダブルクリックしてみてください。(***は、ふだメモの版数を表す数字です)
「ふだメモ」が動けばJavaが、既に入っていたということなので、そのままお使いください。
もし、「ふだメモ」が動かなければ、Javaは無料でダウンロードできるので、「Java」で検索して、ダウンロードし、インストールしてください。
「札寄せ法」の道具として、エクセルの図形「角丸四角形」「長方形」と「曲線コネクタ」を、利用しやすくするためのマクロソフトです。
無料で提供しています。
Microsoft Excel2010、Excel2013、Excel2016で動作を確認しました。
また、Office365(2019/6時点)のExcelで動作を確認したので、Excel2019でも動作すると思います。
Excel2002、2003、2007でも使用できますが、多少動作が違う部分があるようです。なお、エクセルOnlineやエクセルRTでは、使用できません。
■免責事項
このソフトウェアの利用により、損害が発生した場合でも、このソフトウェアの著作者は、一切の責任を負いませんので、予めご了承のうえご利用ください。
★ダウンロード★
ここをクリックするとダウンロードが始まります ⇒ fudayose604c.xlsm (160Kbyte)
英語版はこちら ⇒ English Page
ダウンロードしたファイル「fudayose***.xlsm」(***は版数を示す数字です)をダブルクリックするとエクセルのブックとして立ち上がります。
操作の説明はこちら ⇒ 使い方
**************************************************
6.04版では、札寄せ用具本体を
最小化して表示できるようにしました。
操作説明書(PDF版)と操作法(HTML版)には、
書いてありませんが、札寄せ用具の右下[A.Katahira]を
左クリックすると選択されている複数の札・枠を一か所に
束ねることが出来ます。
また、左下の[(C)2013]を左クリックすると、緑色の札を
作成できます。(表札としての使用を意図しています)
**************************************************
・使い方:
札寄せ用具操作説明書(PDF版 1,059Kbyte)
または札寄せ用具の操作法(HTML版)をご覧ください。
札寄せ用具自体のシートにも、使用方法を簡単に記載してあります。
・利用例:
札寄せ法と札寄せ用具の利用例をご覧ください。
以下に機能を図示します。
ここでは、札寄せ用具の操作方法を紹介します。
目次
1.概要
2.「札寄せ用具」を使う前の準備2.1 編集を有効にする3.「札寄せ用具」の使い方
2.2 マクロを有効にする
3.1 使用ファイル選択用の子画面4.エクセルの他の図形の扱い
3.2 「札寄せ用具」本体
3.3 「変更用具」
3.4 「ファイル/変換」
3.5 「検索」
5.「札」「枠」「線」の使い方(概要)
6.「札」「枠」「線」の使い方6.1 札寄せ用具とエクセルの関係7.使用ファイルの扱い
6.2 札寄せに関連するエクセルの基礎知識
6.3 「札」「枠」「線」の基本操作
6.4 「札」「枠」「線」の装飾
6.5 「札」「枠」と「セル」の文字を利用する7.1 別のエクセルファイルを読み込む
7.2 作業中のファイルを保存する
1.概要
「札寄せ用具」は、パソコンで「札寄せ法」を行うときに札の操作を効率よく出来るようにしたソフトウェアです。
なお「札寄せ用具」は、マイクロソフト社のエクセルの描画ツールとマクロ機能を使用しているので、利用するにはウィンドウズ上で動作するエクセルが必要です。
Microsoft Excel2010、Excel2013とExcel2016で動作を確認しています。
Excel2002、2003、2007でも使用できますが、多少動作が違う部分があるようです。エクセルOnlineやエクセルRTでは、使用できません。
■免責事項
このソフトウェアの利用により、損害が発生した場合でも、このソフトウェアの著作者は、一切の責任を負いませんので、予めご了承のうえご利用ください。
2.「札寄せ用具」を使う前の準備
札寄せ用具は「fudayose***.xlsm」をダブルクリックすることによって、エクセルに読み込まれます。
その後の動作は、初めて使用する場合と、二回目以降の場合で動作が異なります。
また、札寄せ用具を読み込む前に、既に別のエクセルファイルを開いているかどうかでも、動作が異なるので、その様子を下図に示しました。
2.1 編集を有効にする
本ファイルをダウンロードして、初めて使うときは、次のような表示が出ることがあります。
画面の上方に---
---と表示されたときは「編集を有効にする」をクリックしてください。
(エクセルのバージョンによって文言が異なる場合もあります)
2.2 マクロを有効にする
「札寄せ用具」はエクセルのマクロを使用しています。 このためマクロが無効だと「札寄せ用具」は利用できません。
エクセルのマクロを有効にする方法は、エクセルのバージョンによって違います。
通常は、この「札寄せ用具」のファイルを読み込んだときに、マクロを有効にするかどうかを選択できるように「オプション」が表示されるので、マクロが有効になるようにオプションを選択します。
例えば、---
---と表示された場合は、「コンテンツの有効化」をクリックして、使用してください。
これによりマクロが有効になり、「札寄せ用具」が使えるようになります。
3.「札寄せ用具」の使い方
「札寄せ用具」には、「札寄せ用具」本体の他に子画面が4つあります。
子画面は「使用ファイル」選択用と「変更用具」と「ファイル/変換」および「検索」です。
3.1 使用ファイル選択用の子画面
「使用ファイル」選択用の子画面は、札寄せに使うエクセルファイルを選択するための子画面です。
この「札寄せ用具」自体もエクセルファイルですが、札寄せに使用するワークシートは「札寄せ用具」とは別のエクセルファイルのワークシートを使用します。
そのため、札寄せに使用するためのファイルが開かれていない時は「使用ファイル」選択用の子画面が自動的に表示されます。既にあるエクセルファイルを使うときは、「既存のファイルを開く」ボタンを左クリックすると、ファイルを選択する画面が現れるので、希望のエクセルファイルを選んでください。
新たにエクセルファイルを作る時は「新たにファイルを作る」ボタンを左クリックしてください。新しいエクセルファイルが作られて、札寄せを始められるようになります。
なお「初めての方へ」ボタンを左クリックすると、体験用のワークシートが表示されるので、そこに書かれた指示に従って操作を体験してみてください。
3.2 「札寄せ用具」本体
(1) 「作成/変更」
「作成/変更」という枠で囲まれた「札」、「枠」、「線」のボタンは、そのボタンを左クリックするときに「札」、「枠」、「線」が、選ばれているか否かによって役割が変わります。
i.作成
「札」、「枠」、「線」が、選ばれていない状態では、左クリックすることで、該当する「札」、「枠」、「線」を作成できます。
作成する場所は、その時に選択されているセルの位置です。「札」と「枠」には文字列を書き込めます。
文字列を改行するには、[Enter]キーを使います。
ii.変更
「札」、「枠」、「線」が、選ばれている状態では、左クリックすることで、選ばれている「札」、「枠」、「線」を、該当するものに変更できます。
「札」と「枠」は互いに変更でき、「線」と「矢線」は互いに変更できます。
「札」に変更したときは、記入されている文字に合わせた大きさになります。
「枠」のボタンで変更したときは、大きさは変わりません。
なお、変更については、「変更用具」を使うと、更に「文字寄せ」、「線の種類」、「線の太さ」等も変更できます。iii.寸法合わせ
「寸法合わせ」のボタンは、選ばれている「札」または「枠」の大きさを、文字列に合わせた大きさに変えるためのものです。
(2)「選択モード切替」
「セル/図形」ボタンを左クリックすることによって、エクセルのセルを選択するモードと図形を選択するモードを切替えます。
マウスポインタの形は、セル選択モードで「」、図形選択モードで「」になります。セルを選択するモードは、エクセルの通常のモードです。このモードでは、セルを選択することも図形を選択することも出来ます。
ただし複数の図形を同時に選択するときは、[Shift]キーまたは[Ctrl]キーを押しながらひとつひとつ図形を選択クリックする必要があります。これに対して、図形を選択するモードにすると、左クリックしながらマウスで範囲を指定してその範囲内の全ての図形を同時に選択できるので、複数の札や枠を移動するのに便利です。
ただし、図形を選択するモードでは、セル選択することはできません。(3)グループ化
複数の図形を選択しているときに、「グループ化」ボタンを左クリックすると、それらの図形をグループ化します。
グループ化された図形は一度に移動することができます。またグループ化されていても、一つの図形を選択すれば、グループを解除せずに単独で移動することができます。
図形のグループを更に他の図形とグループ化する事も出来ます。
図形のグループを選択しているときに、「解除」ボタンを左クリックするとグループが解除されます。(4)子画面の呼び出し
「変更用具」「ファイル/変換」「検索」のボタンを左クリックすると、それぞれ該当する子画面を表示します。(5)表示
「拡大」「縮小」ボタンを左クリックする毎に、ワークシート内の表示が、大きくあるいは小さくなります。
「全画面」ボタンを左クリックすると、ワークシート内の表示を全画面にするか、通常表示にするかを切替えます。
「枠線」ボタンを左クリックすると、ワークシートのセルを表す枠線を表示するか、表示しないかを切替えます。
(6)説明表示
札寄せをしているときに、このボタンを左クリックすると、札寄せ用具の説明のワークシートが表示されます。
説明画面の表示をやめて、札寄せをしていた元の画面に戻るには、「説明終了」のボタンを左クリックします。
(7)札寄せ用具の最小化
説明表示ボタンの右にある「▲」を左クリックすると、札寄せ用具を図のように、最小化した表示に出来ます。
元の大きさに戻すには、「▼」を左クリックします。
(8)札寄せ用具の終了
「終了」ボタンを左クリックすると、「札寄せ用具」が終了します。
なお、「札寄せ用具」が終了しても札寄せに使用したファイルは開いていますので、これを閉じるときは、通常のエクセルを終了する方法で、閉じてください。
3.3 「変更用具」
(1) 文字寄せ
選択している「札」または「枠」の文字配置を、該当するボタンを左クリックすることによって変更できます。
(2) 線の形状・太さ・種類・矢印・色
選択している「札」、「枠」の外形線、または選択している「線」の太さ、種類、、色を、該当するボタンを左クリックすることによって変更できます。
「線」を選択している場合は、更に、形状、矢印の有無と向きも変更できます。
3.4 「ファイル/変換」
(1)「使用ファイル」
札寄せをするためのファイルを開きます。
「既存のファイルを開く」ボタンを左クリックすると、ファイルを選択する画面が現れるので、希望のエクセルファイルを選んでください。
新たにエクセルファイルを作る時は「新たにファイルを作る」ボタンを左クリックしてください。新しいエクセルファイルが作られて、札寄せを始められるようになります。
これらは「使用ファイル」を選択する子画面と同じ機能ですが、意識的に呼び出すことができます。(2) 「一括変換」
ワークシート上の全ての札と枠、またはセルを変換します。
i.札・枠を
「セルに」を左クリックすると、「札」と「枠」が書かれているワークシートとは別のワークシートを新たに追加して、それぞれの「札」「枠」に書かれている文字を、上から順番にそれぞれひとつのセルに書出します。
「札」と「枠」の文字列にある「改行」は、セルに変換したときにも引き継がれます。
「テキストファイルに」ボタンを左クリックすると、ファイル名を指定する画面が現れます。
書出すフォルダとファイル名を指定すると、それぞれの「札」「枠」に書かれている文字を、上から順番にそれぞれ一行にしてテキストファイルに書出します。
書出しが終了すると、テキストファイルの内容を表示します。テキストファイルを閉じると札寄せ用具に戻ります。ii.セルを
「札に」ボタンを左クリックすると、そのとき表示しているワークシートのA列に書かれている文字をA1から順にすべてのセルについて、セル毎に「黄札」に写して「札化」という名前のワークシートに書出します。札の位置は、元のセルに対応した配置になります。
「札化」シートがなければ、新たに「札化」シートを追加して書出します。
既存のワークシートの名前を「札化」に変えれば、そのワークシートに書出します。
変換元のワークシートの名前を「札化」にすれば、そのワークシートに書出します。
文字が書かれていないセルは無視します。
なお、A列で100以上のセルに文字が書かれている場合は、書出しに時間がかかるかもしれないので、書出すか中止するかを確認します。
セルの文字列に「改行」があれば、「札」「枠」に引き継がれます。
なお、セルで改行するには、[Alt]+[Enter]キーを使います。
書出された「黄札」は、すべて選択された状態になっています。
「テキストファイル」ボタンを左クリックすると、ファイル名を指定する画面が現れます。
書出すフォルダとファイル名を指定すると、そのとき表示しているワークシートのA列に書かれている文字をA1から順にすべてのセルについて、それぞれのセルを一行としてテキストファイルに書出します。
文字が書かれていないセルは無視します。
なお、A列で100以上のセルに文字が書かれている場合は、書出しに時間がかかるかもしれないので、書出すか中止するかを確認します。(3) 「選択変換」
「セルを札に」と「セルを札列に」は書出す札の配置以外は、同じ機能です。
「セルを札に」では、札の位置は元のセルに対応した配置になり、「セルを札列に」では、札は一列に配置されます。
「セルを札に」ボタンまたは「セルを札列に」ボタンを左クリックすると、そのとき表示しているワークシートの選択されているセルについて、セル毎に「黄札」に写して「札化」という名前のワークシートに書出します。
「札化」シートがなければ、新たに「札化」シートを追加して書出します。
既存のワークシートの名前を「札化」に変えれば、そのワークシートに書出します。
変換元のワークシートの名前を「札化」にすれば、そのワークシートに書出します。
文字が書かれていないセルは無視します。
なお、1000以上のセルが選択されている場合は、書出しに時間がかかるかもしれないので、書出すか中止するかを確認します。
セルの文字列に「改行」があれば、「札」「枠」に引き継がれます。
なお、セルで改行するには、[Alt]+[Enter]キーを使います。
複数のセルを選択するには、[Shift]を押しながらマウスで選択範囲を指定する方法と、[Ctrl]を押しながら、選択するセルを一つずつ左クリックする方法があります。
その他、検索によってセルを選択することもできます。
書出された「黄札」は、すべて選択された状態になっています。(4) 「検索」
「検索」の子画面を表示します。
3.5 「検索」
(検索は2003以前のエクセルでは使えません)
「検索」の子画面は、「検索文字列」の窓に記入した文字列が書かれている札・枠またはセルを検索するための子画面です。
検索するときは、改行の有無や改行位置は無視して、文字列を検索します。
(1) 「検索文字列」
検索対象となる文字列を記入する窓です。窓を左クリックすると文字列の記入および編集が可能になります。
検索文字列は、[Enter]キーで改行できます。
なお、「札寄せ用具」本体または「ファイル/変換」にある「検索」ボタンを左クリックするときに、一つの札または枠、あるいは一つのセルが選択されていると、そこに書かれている文字列が、検索文字列の窓にコピーされます。この文字列は編集することができます。
また、一つの札または枠、あるいは一つのセルが選択されている時に、「検索文字列にコピー」ボタンを左クリックすると、そこに書かれている文字列が、検索文字列の窓にコピーされます。この文字列は編集することができます。
「検索文字列を消去」ボタンを左クリックすると、検索文字列が削除されます。(2) 「札・枠の検索」
「このシートを検索」ボタンまたは「全シートを検索」ボタンを左クリックすると、表示されているワークシートまたはブック内の全てのワークシートから、検索文字列が含まれている札と枠を検索し、初めに見つかった札または枠を選択状態にします。
更に「このシートを検索」ボタンまたは「全シートを検索」ボタンを左クリックすると、次に見つかった札または枠を選択状態にします。検索文字列が含まれている札および枠が見つからなければ「見つかりません」と表示して検索を終了します。(3) 「セルの検索」
「このシートを検索」ボタンまたは「全シートを検索」ボタンを左クリックすると、表示されているワークシートまたはブック内の全てのワークシートのセルを検索し、検索文字列が含まれている全てのセルについてシート名、セルの位置、セルに書かれている文字列を「結果」の窓に表示します。
「結果」の窓に表示されている一つまたは複数の行を選択して「セルを選択」ボタンを左クリックすると、対応するセルが選択状態になります。
「結果」の窓で一行を選択するにはその行を左クリックします。連続した複数行を選択するには、最初の行を左クリックしてから、シフトキーを押したまま最後の行を左クリックします。連続していない複数行を選択するには、[Ctrl]キーを押したままそれぞれの行を左クリックします。
「結果を消去」ボタンを左クリックすると、「結果」の窓に表示されている全ての行が削除されます。
4.エクセルの他の図形の扱い
エクセルには描画ツールがあり、ワークシート上に様々な図形を作成・編集できます。
そして、作成できる図形はパワーポイントやワードと共通で使用できます。
このため、エクセルで作った図形をパワーポイントやワードにコピーしたり、逆にパワーポイントやワードで作った図形をエクセルにコピーして使うこともできます。
札寄せ用具はエクセル上で動作し、エクセルの図形である四角形を「札」、角丸四角形を「枠」、曲線コネクタを「線」として、手軽に使用できるようにしたソフトウェアです。
従って札寄せ用具で作った「札」、「枠」、「線」を、エクセルやパワーポイント、ワードの描画ツールで加工したり、逆に描画ツールで作った図形を札寄せ用具で加工することもできます。
5.「札」「枠」「線」の使い方(概要)
「札寄せ用具」で使用する「札」「枠」「線」を使って、使い方を表してあります。
6.「札」「枠」「線」の使い方
6.1 札寄せ用具とエクセルの関係
エクセルには描画ツールがあり、ワークシート上に様々な図形を作成・編集できます。
そして、作成できる図形はパワーポイントやワードと共通で使用できます。
このため、エクセルで作った図形をパワーポイントやワードにコピーしたり、逆にパワーポイントやワードで作った図形をエクセルにコピーして使うこともできます。
札寄せ用具はエクセル上で動作し、エクセルの図形である四角形を「札」、角丸四角形を「枠」、曲線コネクタを「線」として、手軽に使用できるようにしたソフトウェアです。
従って札寄せ用具で作った「札」、「枠」、「線」を、エクセルやパワーポイント、ワードの描画ツールで加工したり、逆に描画ツールで作った図形を札寄せ用具で加工することもできます。
6.2 札寄せに関連するエクセルの基礎知識
6.2.1 ワークシートの操作
エクセルのファイルは、何枚かのワークシートを作れるようになっています。
ワークシートにはそれぞれのワークシートを表すタブがあり、タブを左クリックすることで、ワークシートを選択できるようになっています。
各ワークシートのタブを右クリックするとメニューが表示されます。
メニューからワークシートの挿入、削除、名前の変更などが出来ます。
(1) 追加する
タブを右クリックして表示されるメニューで「挿入」を左クリックするか、一番右にあるタブを左クリックします。
(2) 削除する
タブを右クリックして表示されるメニューで「削除」を左クリックします。(3) 名前を変える
タブを右クリックして表示されるメニューで「名前の変更」を左クリックすると名前を書き換えられるようになります。
6.2.2 ワークシートの中の領域について
(1) 図形がない部分
ワークシート上で図形がない場所では、マウスポインタの形がのときに、左クリックするとセルを選択でき、セルに文字や数式を書き込めます。マウスポインタの形がの時は、図形のみを選択するモードなので、左クリックしてもセルは選択できません。
なおセルに文字を書込んでいる時や、セルをダブルクリックしたときは、セルの編集モードになっています。この状態では、札寄せ用具は使えません。
セルへの書き込みが終り[Enter]キーを押すか、別のセルを左クリックしてセルの編集モードを終了させることにより、札寄せ用具が使えるようになります。(2) 色つきの図形
「黄札」のように色があり、文字を書き込んだ図形には、2つの領域があり、どの領域でマウスをクリックするかによって動作が違います。
右の図は「黄札」の各領域を表しています。
札の領域は「黄色い部分」と、「グレーで示した文字列近傍の部分」に分かれています。グレーの部分は、実際の札では黄色なので、見た目には札の内部は領域が分かれているようには見えません。
「6.2.3 マウスカーソルの形状による動作の違い」では、「黄色い部分」と「文字列近傍の部分」の動作の違いを説明します。(3) 内部が透明な図形
「青枠」や「注書」のように内部が透明で、文字を書き込んだ図形には、3つの領域があり、どの領域でマウスをクリックするかによって動作が違います。
右の図は「青枠」の各領域を表しています。
枠の領域は「枠線の部分」と「グレーで示した文字列近傍の部分」、そして「それ以外の透明な内部」に分かれています。グレーの部分は、実際の枠では透明なので、見た目には枠の内部は領域が分かれているようには見えません。
「6.2.3 マウスカーソルの形状による動作の違い」では、「枠線の部分」と「文字列近傍の部分」「それ以外の透明な内部」の動作の違いを説明します。
6.2.3 マウスカーソルの形状による動作の違い
(1) 色つきの図形
図形の外側でマウスポインタの形がのときに、「黄色い部分」に移動すると、マウスポインタの形がに変わります。この形の時に左クリックすると図形を選択できます。
図形を選択すると、上図のように図形の周囲に小さな丸と四角が現れるので、そこにマウスポインタを合わせると、マウスポインタの形がやあるいはとなり、それを左クリックしたまま動かすと、図形の大きさを変えることができます。
マウスポインタの形がの時に、左クリックしたまま動かすことで、図形を動かすことが出来ます。
図形の外側でマウスポインタの形がのときに、マウスポインタを「文字列近傍」に移動すると、マウスポインタの形がに変わります。この形の時に左クリックすると文字列を編集できるようになります。
図形の外側でマウスポインタの形がのときは、「黄色い部分」や「文字列近傍」に移動しただけではマウスポインタの形が変わりませんが、その場所で左クリックするとにやに変わり図形を選択したり、文字列を編集できるようになります。(2) 内部が透明な図形
図形の外側でマウスポインタの形がのときに、「枠線の部分」に移動すると、マウスポインタの形がに変わります。この形の時に左クリックすると図形を選択できます。
図形を選択すると、右図のように図形の周囲に小さな丸と四角が現れるので、そこにマウスポインタを合わせると、マウスポインタの形がやあるいはとなり、それを左クリックしたまま動かすと、図形の大きさを変えることができます。
マウスポインタの形がの時に、左クリックしたまま動かすことで、図形を動かすことが出来ます。
図形の外側でマウスポインタの形がのときに、マウスポインタを「文字列近傍」に移動すると、マウスポインタの形がに変わります。この形の時に左クリックすると文字列を編集できるようになります。
図形の外側でマウスポインタの形がのときに、「それ以外の透明な内部」に移動してもマウスポインタの形はのままです。この時は左クリックするとセルを選択でき、セルに文字や数式を書き込めます。
図形の外側でマウスポインタの形がのときは、「枠線の部分」や「文字列近傍」に移動しただけではマウスポインタの形が変わりませんが、この場所でに左クリックするとやに変わり図形を選択したり、文字列を編集できるようになります。
6.2.4 マウスポインタの形状の変え方
マウスポインタの形をまたはに切替えるには、札寄せ用具本体の「選択モード切替」枠にある「セル/図形」ボタンを左クリックします。
クリックするたびに、マウスポインタの形が交互に切り替ります。
6.2.5 画面表示
(1) 全画面表示にする
通常画面表示の時に、札寄せ用具本体の「表示」枠にある「全画面」ボタンを左クリックします。(2) 通常画面表示にする
全画面表示の時に、札寄せ用具本体の「表示」枠にある「全画面」ボタンを左クリックします。(3) セルを表す枠線を表示しない
枠線が表示されている時に、札寄せ用具本体の「表示」枠にある「枠線」ボタンを左クリックします。(4) セルを表す枠線を表示する
枠線が表示されていない時に、札寄せ用具本体の「表示」枠にある「枠線」ボタンを左クリックします。(5) 表示画面を拡大/縮小する
札寄せ用具本体の「表示」枠にある「拡大」または「縮小」ボタンを左クリックします。
または、[Ctrl]キーを押しながらマウスのホイールを回転すると、拡大または縮小できます。
更に、下図のように通常画面の時は画面右下にある拡大縮小のスライダーを、動かすことでも拡大または縮小できます。
6.3 「札」「枠」「線」の基本操作
(1) 札寄せ用具の使い方を確認する
札寄せ用具本体の右下にある「説明」ボタンを左クリックすると、札寄せ用具の表紙の画面に切り替わります。
その画面の中央にある右図のメニューのどれかをクリックすると、該当の説明シートが表示されます。
画面には常に「説明終了」の子画面が表示されているので、ボタンを左クリックすると、元の札寄せをしていたワークシートに戻ります。
(2) セルを選択する
ワークシート上で図形がない場所では、マウスポインタの形がのときに、左クリックするとセルを選択できます。選択されたセルは、黒線で囲まれます。
なおセルに文字を書込んでいる時や、セルをダブルクリックしたときは、セルの編集モードになります。この状態では、札寄せ用具は使えません。
セルへの書き込みが終り[Enter]キーを押すか、別のセルを左クリックしてセルの編集モードを終了させることにより、札寄せ用具が使えるようになります。
マウスポインタの形がの時は、図形のみを選択するモードなので、左クリックしてもセルは選択できません。(3) セルに文字を書き込む
希望のセルを選択すると、文字や数式を書き込むことが出来ます。
改行するには、[Alt]+ [Enter]キーを使います。
なおセルに文字を書込んでいる時は、セルの編集モードなので、札寄せ用具は使えません。
セルへの書き込みが終り[Enter]キーを押すか、別のセルを左クリックしてセルの編集モードを終了させることにより、札寄せ用具が使えるようになります。(4) 札・枠・線を出す
マウスポインタの形がのときに、札・枠・線を出したい位置のセルを選択し、札寄せ用具本体の「作成/変更」枠で囲まれた中にある、希望の札・枠・線ボタンを左クリックします。(5) 札・枠・線を選択する
図形の外側でマウスポインタの形がのときは、札・枠・線に移動すると、マウスポインタの形がに変わります。この形の時に左クリックすると図形を選択できます。
図形の外側でマウスポインタの形がのときは、札・枠・線に移動しただけではマウスポインタの形が変わりませんが、その図形の外周で左クリックしたときにに変われば選択できます。
もし左クリックしたときにに変わらなければ、左クリックする位置を少し変えて、に変わるまで探すことになります。(6) 札・枠・線を動かす
マウスポインタの形がの時に、左クリックしたままマウスを動かすことで、図形を動かすことが出来ます。(7) 札・枠に文字を書き込む
希望の札または枠を選択すれば、その状態で文字を書き込めます。
改行するには、[Enter]キーを使います。(8) 札・枠の文字を書き換える
図形の外側でマウスポインタの形がのときに、マウスポインタを「文字列近傍」に移動すると、マウスポインタの形がに変わります。この形の時に左クリックすると文字列を書き換えられるようになります。
図形の外側でマウスポインタの形がのときは、「枠線の部分」や「文字列近傍」に移動しただけではマウスポインタの形が変わりませんが、この場所で左クリックするとに変わり図形を選択したり、文字列を書き換えられるようになります。
なおセルに文字を書込んでいる時は、セルの編集モードなので、札寄せ用具は使えません。
セルへの書き込みが終り[Enter]キーを押すか、別のセルを左クリックしてセルの編集モードを終了させることにより、札寄せ用具が使えるようになります。(9) 札・枠の大きさを変える
札または枠を選択すると、左図のように図形の周囲に小さな丸と四角が現れるので、そこにマウスポインタを合わせると、マウスポインタの形がやあるいはとなり、それを左クリックしたままマウスを動かすと、図形の大きさを変えることができます。
図形の外側でマウスポインタの形がのときは、移動しただけではマウスポインタの形が変わりませんが、図形を選択して表示される図形周囲の小さな丸と四角を、左クリックしたままマウスを動かすと、図形の大きさを変えることができます。(10) 札の色を変える
変更する札を選択した状態で、札寄せ用具本体の「作成/変更」枠で囲まれた中にある、希望の色の札ボタンを左クリックします。(11) 枠の線色を変える
変更する枠を選択した状態で、札寄せ用具本体の「作成/変更」枠で囲まれた中にある、希望の色の枠ボタンを左クリックします。(12) 札を枠に変える
変更する札を選択した状態で、札寄せ用具本体の「作成/変更」枠で囲まれた中にある、希望の色の枠ボタンを左クリックします。(13) 枠を札に変える
変更する枠を選択した状態で、札寄せ用具本体の「作成/変更」枠で囲まれた中にある、希望の色の札ボタンを左クリックします。(14) 札・枠の大きさを書かれている文字列に合わせる
変更する札または枠を選択した状態で、札寄せ用具本体の「作成/変更」枠で囲まれた中にある、「寸法合わせ」ボタンを左クリックします。(15) 線・矢線全体を動かす
マウスポインタの形がのときに、線または矢線にマウスポインタを近づけてマウスポインタの形がになった時に、左クリックしたままマウスを動かすことによって、線または矢線を動かせます。
マウスポインタの形がのときは、移動しただけではマウスポインタの形が変わりませんが、左クリックしたときにマウスポインタの形がになれば、左クリックしたままマウスを動かすことによって、線または矢線を動かせます。(16) 線・矢線を札・枠につなぐ
マウスポインタの形がのときに、選択されている線または矢線の先端にマウスポインタを近づけるとマウスポインタの形がになる場所があります。
一方、マウスポインタの形がのときは、移動しただけではマウスポインタの形が変わりませんが、左クリックしたときにマウスポインタの形が、になる場所です。
あるいはの時に、左クリックしたままマウスを動かすことによって、線または矢線の先端を動かせます。
そして、線または矢線の先端を札または枠に近づけると、札または枠の上下左右に小さな丸印が表示されます。
この丸印に線または矢線の先端を接続すると、札または枠を動かしたときに線または矢線も札につながれたまま動くようになります。
線あるいは矢線を接続できるのは、「札」と「枠」の他に「描画ツールで出した図形」、「写真」、「画像」、「手描きの図」などです。(17) 線を矢線に変える
変更する線を選択した状態で、札寄せ用具本体の「作成/変更」枠で囲まれた中にある、「矢線」ボタンを左クリックします。(18) 矢線を線に変える
変更する矢線を選択した状態で、札寄せ用具本体の「作成/変更」枠で囲まれた中にある、「線」ボタンを左クリックします。(19) 札・枠・線をコピーする
希望の札・枠・線を選択し、[Ctrl]キーを押しながら[C]キーを押すと、その図形が記録されます。
次に記録した図形を出したい場所のセルを選択して[Ctrl]キーを押しながら[V]キーを押せば、その場所にコピーできます。
その他にエクセルのメニューを使って以下のようにコピーすることもできます。
希望の札・枠・線を選択し、右クリックするとメニュー表示されるので、そのメニューの「コピー」を左クリックしてその図形を記憶します。次に図形を出したい場所のセルを選択して右クリックして表示されるメニューの「貼り付け」を左クリックすれば、その場所にコピーできます。
更にエクセルのリボンにある「コピー」と「貼り付け」を使って、札・枠・線をコピーすることもできます。(20) 選択した札・枠・線をグループにする
グループにしたい札・枠・線を選択します。
複数の図形を選択するには[Ctrl]キーまたは[Shift]キーを押しながら、選択したい図形を、次々に左クリックします。
または、札寄せ用具本体の「選択モード切替」枠にある「セル/図形」ボタンを左クリックして、マウスポインタの形をにしてから、左クリックしながらグループにしたい札・枠・線を囲みます。
次に札寄せ用具本体の「グループ」枠にある「グループ化」ボタンを左クリックします。
6.4 「札」「枠」「線」の装飾
札寄せ用具本体では、札・枠・線は思考ツールとしての手軽さを重視しているので、必要・最小限の色しか扱えません。
しかし出来た図を、説明用の図として使う場合には、もう少し装飾をしたいことがあります。
そのようなときには、変更用具を使うと、表現力が増します。
更に多彩な表現が必要な場合には、エクセルの描画ツールを使うこともできます。
描画ツールは、通常画面のときに札・枠・線を選択すると書式タブの上に表示される「描画ツール」をクリックすると使えるようになります。
また、札または枠の文字列の領域を右クリックするとメニューが表示されます。
メニューから「図形の書式設定」を左クリックすると「図形の書式設定」画面が、常に表示されるようになります。
この画面は、全画面表示の時にも表示されるので、図形の装飾に注力したいときには便利です。
その他に、以下の方法で装飾を変更することが出来ます。(1) 札・枠の文字位置を変える
札または枠を選択し、変更用具の「文字寄せ」枠にある「左」「中」「右」ボタンから希望の文字配置のボタンを選ぶことで、札または枠に記入されている文字の配置を変えることができます。
また、通常画面で上部にリボンを表示して、エクセルのホームタブにある下図の文字配置機能を使って文字配置を変えることもできます。
(2) 札の線色を変える
札を選択し、変更用具の「線の色」枠にある「黒」「赤」「緑」「青」ボタンのどれかを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(3) 札の線の太さを変える
札を選択し、変更用具の「線の太さ」枠にある「太」「中」「細」ボタンのどれかを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(4) 札の線を点線に変える
札を選択し、変更用具の「線の種類」枠にある「点線」ボタンを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(5) 枠の線の太さを変える
枠を選択し、変更用具の「線の太さ」枠にある「太」「中」「細」ボタンのどれかを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(6) 枠の線を点線に変える
枠を選択し、変更用具の「線の種類」枠にある「点線」ボタンを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(7) 枠の角の丸みを調節する
枠を選択すると左上に黄色の が現れます。これを左クリックしたまま左右に動かすことによって、枠の角の丸みを調節できます。(8) 札・枠を傾ける
枠または枠を選択すると上に緑色のが現れます。これを左クリックしたまま左右に動かすことによって、札または枠を傾けることが出来ます。(9) 線・矢線を直線に変える
線または矢線を選択し、変更用具の「線の形状」枠にある「直線」ボタンを左クリックします。(10) 線・矢線をカギ線に変える
線または矢線を選択し、変更用具の「線の形状」枠にある「カギ線」ボタンを左クリックします。(11) 線・矢線の太さを変える
線または矢線を選択し、変更用具の「線の太さ」枠にある「太」「中」「細」ボタンを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(12) 線・矢線を点線に変える
線または矢線を選択し、変更用具の「線の種類」枠にある「点線」ボタンを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(13) 矢線の矢印の位置を変える
線または矢線を選択し、変更用具の「矢印」枠にある「始点」「終点」「両端」「無」ボタンのどれかを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(14) 線・矢線の色を変える
線または矢線を選択し、変更用具の「線の色」枠にある「黒」「赤」「緑」「青」ボタンのどれかを左クリックします。
「描画ツール」では、更に細かく変更できます。(15) 札・枠・線を様々な図形に変える
通常画面のときに札・枠・線を選択することで、下図のように書式タブの上に表示される「描画ツール」をクリックします。「図形の挿入」枠にある「図形の編集」「図形の変更」をクリックすれば、選択した札・枠・線を様々な図形に変えることが出来ます。(16) 札・枠にハイパーリンクを設定する
札または枠にハイパーリンクを設定すれば、その札または枠を左クリックしたときに、リンク先に指定してある「ドキュメント」や「Webページ」などを表示できます。
ハイパーリンクを設定するには、札または枠の文字近傍部にマウスポインタを移して、右クリックすると、メニューが表示されます。
メニューの中に「ハイパーリンク」という項目があるので、それを左クリックすれば、ハイパーリンクを設定する画面になります。(17) 手描きの図、写真や画像を札のように扱う
手描きの図、写真や画像をワークシートに貼り付ければ、札と同様に線や矢線を接続して、自由に動かせます。
貼り付けた図を右クリックすると表示されるメニューから「図の書式設定」を左クリックすると、「図の書式設定」画面が常に表示されるようになります。この画面を使うと図に枠を付けるなど、色々な設定ができます。
6.5 「札」「枠」と「セル」の文字を利用する
(1) A列すべてのセルの文字を札に書き写す
「ファイル/変換」子画面を表示します。
「一括変換」枠にある「セルを」の「札に」ボタンを左クリックすると、そのとき表示しているワークシートのA列に書かれている文字をA1から順にすべてのセルについて、セル毎に札に書出します。
書出すのは、「札化」という名前のワークシートで、札の位置は、元のセルに対応した配置になります。
「札化」シートがなければ、新たに「札化」シートを追加して書出します。
既存のワークシートの名前を「札化」に変えれば、そのワークシートに書出します。
変換元のワークシートの名前を「札化」にすれば、そのワークシートに書出します。
文字が書かれていないセルは無視します。
なお、A列で100以上のセルに文字が書かれている場合は、書出しに時間がかかるかもしれないので、書出すか中止するかを確認します。
セルの文字列に「改行」があれば、「札」「枠」に引き継がれます。
なお、セルで改行するには、[Alt]+[Enter]キーを使います。
書出された「黄札」は、すべて選択された状態になっています。
これにより、書出した札が分かると共に、次のような一括処理ができます。
a.一括で削除する
b.すべてを、新しい位置に移動する
c.すべてを、色の変更あるいは、枠へ変更する(2) 選択されているセルの文字を札に書き写す
「ファイル/変換」子画面を表示します。
「選択変換」枠にある「セルを札に」ボタンまたは「セルを札列に」ボタンを左クリックすると、そのとき表示しているワークシートの選択されているセルについて、セル毎に「黄札」に写して「札化」という名前のワークシートに書出します。
「セルを札に」と「セルを札列に」は書出す札の配置以外は、同じ機能です。
「セルを札に」では、札の位置は元のセルに対応した配置になり、「セルを札列に」では、札は一列に配置されます。
「札化」シートがなければ、新たに「札化」シートを追加して書出します。
既存のワークシートの名前を「札化」に変えれば、そのワークシートに書出します。
変換元のワークシート名を「札化」にすれば、そのワークシートに書出します。
文字が書かれていないセルは無視します。
なお、1000以上のセルが選択されている場合は、書出しに時間がかかるかもしれないので、書出すか中止するかを確認します。
セルの文字列に「改行」があれば、「札」「枠」に引き継がれます。
なお、セルで改行するには、[Alt]+[Enter]キーを使います。
書出された「黄札」は、すべて選択された状態になっています。
これにより、書出した札が分かると共に、次のような一括処理ができます。
a.一括で削除する
b.すべてを、新しい位置に移動する
c.すべてを、色の変更あるいは、枠へ変更する
複数のセルを選択するには、[Shift]を押しながらマウスで選択範囲を指定する方法と、[Ctrl]を押しながら、選択するセルを一つずつ左クリックする方法があります。
その他、検索によって、セルを選択することもできます。(3) A列すべてのセルの文字をテキストファイルに書出す
「一括変換」枠にある「セルを」の「テキストファイル」ボタンを左クリックすると、ファイル名を指定する画面が現れます。
書出すフォルダとファイル名を指定すると、そのとき表示しているエクセルシートのA列に書かれている文字をA1から順に、それぞれのセルを一行としてテキストファイルに書出します。
文字が書かれていないセルは無視します。
A列で100以上のセルに文字が書かれている場合は、書出しに時間がかかるかもしれないので、書出すか、中止するかを確認します。
書出しが終了すると、テキストファイルの内容を表示します。テキストファイルを閉じると札寄せ用具に戻ります。(4) すべての札と枠の文字をセルに書き写す
「ファイル/変換」子画面を表示します。
「一括変換」枠にある「札・枠を」の「セルに」ボタンを左クリックすると、「札」と「枠」が書かれているワークシートとは別のワークシートを新たに追加して、それぞれの「札」「枠」に書かれている文字を、上から順番にそれぞれひとつのセルに書出します。
「札」と「枠」の文字列にある「改行」は、セルに変換したときにも引き継がれます。
「札」と「枠」で改行するには、[Enter]キーを使います。(5) すべての札と枠の文字をテキストファイルに書出す
「ファイル/変換」子画面を表示します。
「一括変換」枠にある「札・枠を」の「テキストファイルに」ボタンを左クリックすると、ファイル名を指定する画面が現れます。
書出すフォルダとファイル名を指定すると、それぞれの「札」「枠」に書かれている文字を、上から順番にそれぞれ一行にしてテキストファイルに書出します。
その後、テキストファイルの内容を表示します。テキストファイルを閉じると札寄せ用具に戻ります。(6) 指定した文字列が書かれた札・枠を検索する
(検索は2003以前のエクセルでは使えません)
「札寄せ用具」本体または「ファイル/変換」にある「検索」ボタンを左クリックして、「検索」子画面を表示します。
「検索」ボタンを左クリックした時または、「検索文字列にコピー」ボタンを左クリックしたときに、一つの札または枠、あるいは一つのセルが選択されていると、そこに書かれている文字列が、検索文字列の窓にコピーされます。この文字列は編集することができます。
検索文字列の窓では[Enter]キーで改行できます。
検索するときは、改行の有無や位置は無視して、検索文字列が含まれる札・枠を探します。
「札・枠の検索」枠にある「このシートを検索」ボタンまたは「全シートを検索」ボタンを左クリックすると、表示されているワークシートから、検索文字列が含まれている札と枠を検索し、初めに見つかった札または枠を選択状態にします。
更に「このシートを検索」ボタンまたは「全シートを検索」ボタンを左クリックすると、次に見つかった札または枠を選択状態にします。
検索文字列が含まれている札および枠が見つからなければ「見つかりません」と表示して検索を終了します。(7) 指定した文字列が書かれたセルを検索する
(検索は2003以前のエクセルでは使えません)
「札寄せ用具」本体または「ファイル/変換」にある「検索」ボタンを左クリックして、「検索」子画面を表示します。
「検索」ボタンを左クリックした時または、「検索文字列にコピー」ボタンを左クリックしたときに、一つの札または枠、あるいは一つのセルが選択されていると、そこに書かれている文字列が、検索文字列の窓にコピーされます。この文字列は編集することができます。
検索文字列の窓では[Enter]キーで改行できます。
「セルの検索」枠にある「このシートを検索」ボタンまたは「全シートを検索」ボタンを左クリックすると、表示されているワークシートまたはブック内の全てのワークシートのセルを検索し、検索文字列が含まれている全てのセルについてシート名、セルの位置、セルに書かれている文字列を「結果」の窓に表示します。
「結果」の窓に表示されている一つまたは複数の行を選択して「セルを選択」ボタンを左クリックすると、対応するセルが選択状態になります。
「結果」の窓で一行を選択するにはその行を左クリックします。
連続した複数行を選択するには、最初の行を左クリックしてから、シフトキーを押したまま最後の行を左クリックします。
連続していない複数行を選択するには、Ctrlキーを押したままそれぞれの行を左クリックします。
「結果を消去」ボタンを左クリックすると、「結果」の窓の全ての行が削除されます。
7.使用ファイルの扱い
7.1 別のエクセルファイルを読み込む
札寄せをするために開いているファイルとは別のファイルも開きたいときは、下記のようにします。
(1) 既にあるエクセルファイルを表示する
「ファイル/変換」子画面を表示します。
「使用ファイル」枠にある「既存のファイルを開く」ボタンを左クリックすると、ファイルを選択する画面が現れるので、希望のエクセルファイルを選んでください。
札寄せ用具のデータではないエクセルファイルやテキストファイルも読み込めます。
テキストファイルを読み込む場合は、下図のように読み込むファイルを「テキストファイル(*.txt)」にしてください。
(2) 以前に作った札寄せ用具のファイルを表示する
札寄せ用具で作ったファイルは、通常のエクセルファイルなので、上記と同様の方法で読み込みます。
先ず「ファイル/変換」子画面を表示します。
「使用ファイル」枠にある「既存のファイルを開く」ボタンを左クリックすると、ファイルを選択する画面が現れるので、希望のエクセルファイルを選んでください。
7.2 作業中のファイルを保存する
札寄せ用具で作ったファイルは、通常のエクセルファイルなので、保存するときは通常のエクセルファイルと同様に保存できます。以上
特に札寄せの作業の途中で、ファイルを保存したいときは、[Ctrl]キーを押しながら[S]キーを押します。
付箋のようなメモとしても、「札寄せ法」の道具としても利用できます。
無料で提供しています。
Javaがインストールされているパソコンで動作します。(Javaとは)
ウィンドウズPC、Mac、LinuxPCで動作を確認しました。
■免責事項
このソフトウェアの利用により、損害が発生した場合でも、このソフトウェアの著作者は、一切の責任を負いませんので、予めご了承のうえご利用ください。
★ダウンロード★
ここをクリックするとダウンロードが始まります ⇒ FudaMemo401.jar (89Kbyte)
使い方はこちら ⇒ 使い方
Macで「ふだメモ」を最初に使う時はこちら ⇒ MACの場合
「ふだメモ」利用の一例はこちら ⇒ 利用例
**************************************************
4.01版は、以下の不具合を修正しました。
既にファイルを開いているときに、「開く」および「追加」の
動作が正常に機能しない。
4.00版では、タッチパネルでの操作を容易にするために、
メニューバーを変更しました。
「shift」キーを押しながら左クリックで札枠の追加選択、
「Ctrl」キーを押しながらドラッグで札枠の大きさを変更
できるようにしました。
**************************************************
▼MACの場合
MACでは、「ふだメモ」をダウンロードした後、最初に使うときに、次のようなメッセージが表示されることがあります。
これは「ふだメモ」がパソコンに未だ登録されていないためです。
以下の操作をすれば、2回目からはダブルクリックするだけで、「ふだメモ」を使えるようになります。
まず表示されたメッセージの枠の「OK」を左クリックします。
次にダウンロードした「FudaMemo***.jar」を右クリックします。」(「***」は、ふだメモの版数を表す数字なのでそのときによって変わります)
すると次のようなメニューが表示されます。
メニューの中の「このアプリケーションで開く」を左クリックします。
すると次のようなメニューが表示されます。
このメニューの中の「Jar Launcher(デフォルト)」を左クリックします。
すると次のようなメニューが表示されます。
ここで、「開く」を左クリックすれば、以下の使い方に示した「ふだメモ」の画面が表示されます。
▼使い方
パソコンにJavaがインストールされていれば、「FudaMemo***.jar」(***は版数を示す数字です)をダブルクリックすると下の画面が表示されます。1.札または枠を出す、移動する、文字を書くふだメモのメニューバーにある「使い方」をクリックすると、項目別に使い方が表示されます。
説明文は、ふだメモを使っている時にも表示させておくことが出来ます。
札と枠が一つも選択されていない時に、ツールバーの「黄札」から「黒枠」までのボタンを一つクリックすると該当する札または枠が現れます。
現れた時点で文字の記入・編集が可能な状態になっています。
改行は「Enter」または「return」キーです。
札や枠は、左クリックしながらマウスを動かすこと(ドラッグ)で移動できます。
しかし札または枠を動かすと、文字の記入・編集が出来ない状態になります。
再び文字を記入・編集するには、札または枠を左クリックして選択します。
選択すると文字のカーソルは、一番最後にあります。
文字カーソルを移動するには、選択した札または枠の希望の位置を左クリックします。
その他、キーボードのカーソルキー(矢印キー)も使用できます。
(1)一つを選択する3.札・枠を他の札・枠に変える
札または枠を左クリックすると、その札または枠が選択されます。(2)複数の札または枠を選択する
選択したい複数の札または枠を囲むようにドラッグすると、囲んだ札または枠を選択できます。
追加選択には、次の二つの、いずれかで選択できます。
a.「Shift」キーを押しながら、選択したい札または枠を次々に左クリックします。
b.選択したい札または枠を囲むようにドラッグします。(3)選択を解除する
a.選択されている札または枠をダブルクリックまたは右クリック(タッチパネルでは長押し)すると、その札または枠の選択が解除されます。
b.何もないところをクリックすると、全ての選択が解除されます。
一つ以上の札または枠が選択されている時に、ツールバーの「黄札」から「黒枠」までのボタンを一つクリックすると該当する札または枠に変わります。
ふたつの札または枠が選択されている時に、ツールバーの「線」のボタンをクリックすると該当する札または枠が線で結ばれます。
「線」の中央付近をクリックすると「線」に対するメニューが表示されます。
このメニューで、線の色と太さの変更、実線と点線の変更、矢印有無の変更、線の削除を行なえます。
現れたれたメニューの「接続点」は、札または枠への線の接続点を変更するための項目です。
線を出したときは、二つの札または枠を結ぶ線の長さが最短になるように接続点が自動的に選ばれるようになっています。
ここで「次」をクリックすると、接続点が変更されます。
希望の接続点が現れたら、「固定」をクリックしてください。
なお、「固定」をクリックした後に、線で結ばれている札または枠を動かした場合、
固定した接続点では線を表示できない状態になると、「自動」に戻ります。
また「自動」をクリックすれば、接続点を自動的に選ぶ状態に戻ります。
複数の札または枠が選択されているときに、ツールバーの「グループ」のボタンをクリックすると、ひとつのグループとして動かせるようにできます。
既にグループ化されたグループも新たなグループに入れることが出来ます。
グループをクリックすると、グループが選択状態となり、外周が点線で囲まれます。
この時、ツールバーの「解除」をクリックするとグループが解除されます。
画面が下方向や右方向にスクロールしているときに、ツールバーの「左上」ボタンをクリックすると、スクロールを戻して、メモ画面の左上を表示出来ます。
(1)複製札または枠が一つだけ選択されているときに、ツールバーの「複製」ボタンをクリックすると、同じものが作られます。(2)コピー・貼付け札枠や札枠を含むグループを選択して、メニューバーの「編集」「コピー」をクリックするとそれらは一時保存されます。
一時保存されている札枠やグループは、メニューバーの「編集」「貼付」をクリックすると、貼付けられます。
一時保存されている札枠やグループは、同時に開いている別のふだメモのメニューバーで「編集」「貼付」をクリックすればそのふだメモにも貼付ける事ができます。
メニューバーの「札枠拡縮」ボタンをクリックするか、または「Ctrl」キーを押しながら、以下の操作をします。
大きさを変えたい札または枠をクリックしながら、右下方向にマウスを動かすと大きくなります。
左上方向に動かすと小さくなります。
札・枠の大きさは、入力されている文字とは無関係に設定できます。
幅を入力されている文字列より小さくすると、はみ出した文字列が下の行に押し出されます。
札・枠から下にはみ出した文字列は見えなくなります。
入力されている文字に合った大きさにするには、「適寸」ボタンをクリックします。
札枠の位置を揃えるには
(1)二つ以上の札枠を選択します。
(2)メニューバーの「配置」で表示される操作をクリックします。
「縦整列」:選択されている中で一番上にある札枠の下に、繋がるように配置されます。各札枠は選択されている中で一番大きい幅に統一されます。
「横整列」:選択されている中で一番左にある札枠の右に、繋がるように配置されます。各札枠は選択されている中で一番大きい幅に統一されます。
「左揃え」「左右中央揃え」「右揃え」:縦の位置は変更されずに横の位置が揃えられます。
「上揃え」「上下中央揃え」「下揃え」:横の位置は変更されずに縦の位置が揃えられます。
「左揃え」「右揃え」「上揃え」「下揃え」では、札と枠に加えてグループも揃えることが出来ます。
既に開いているふだメモの他にふだメモを追加するには、
メニューバーの「ファイル」「新規別メモ画面」をクリックします。
新たに現れたふだメモは、最初のふだメモと同じように札枠のメモを作れます。
また、「ファイル」「別メモ画面で開く」をクリックすると別のふだメモが追加され、更にファイルを開く画面になります。
「編集」「コピー」で一時保存されている札枠やグループは、同時に開いている別のふだメモのメニューバーで「編集」「貼付」をクリックすれば、貼付ける事ができます。
そのほかに以下の機能があります
(1)作成した「ふだメモ」をファイルに保存するメニューバーの「ファイル」「札枠保存」(2)ファイルに保存した「ふだメモ」を読み込むメニューバーの「ファイル」「開く」(3)ファイルに保存した「ふだメモ」を、作成中の「ふだメモ」に追加するメニューバーの「ファイル」「追加」(4)作成した「ふだメモ」の画面に表示されている部分を画像として保存するメニューバーの「ファイル」「その他」「画像保存」(5)作成した「ふだメモ」の画面に表示されている部分を印刷するメニューバーの「編集」「ふだメモを印刷」(6)札および枠に書かれている文字をテキストファイルに保存するメニューバーの「ファイル」「その他」「文書保存」(7)テキストファイルを読み込んで、一行ずつ黄札に変換するメニューバーの「ファイル」「文書札化」「札化(UTF-8)」(8)ふだメモで使用する字の大きさを、変更する
もし札化した文字が正常に表示されないときは、
「ファイル」「文書札化」「文字コードを選択して札化」で、
文字コードを変えてみてください。メニューバーの「文字サイズ」
札の文字、枠の文字、メニューの文字のそれぞれに対して変更できます。
▼利用例
利用例は札寄せ用具と同じなので、「札寄せ法」で講義の受講メモのような利用や、こざね法を行なうことも出来ます。以上
また、新QC七つ道具 の系統図法、連関図法、親和図法、PDPCの図の作成にも利用できます。
もちろん、単なる札状のメモあるいは付箋のようなメモとしても使えます。
「ふだメモ」で作成して画像保存した図の例(札寄せ用具」と「ふだメモ」の項を検討中の図)